ダニについて
- ダニは地球上のどこにでも生息しています、毎日掃除しているお宅でも、ホコリ1g中に200匹のダニがいるといわれています。
- (一般的には数千匹) 発見されているだけでも6万種類以上のダニの中で、日本の住宅に常時いるダニの種類は50種類程度、その中で次の3種類が90%をしめています。
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1.チリダニ |
74% |
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2.イエササラダニ |
13% |
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3.ツメダニ |
5% |
- ダニが一番繁殖しやすい環境は、湿度70%、室温25度前後で特に湿度には敏感で,湿度を下げると増殖速度はかなり落ちるそうです。
- 30匹の雌雄のダニを1部屋(湿度75%、室温25度)に入れ、10週間経過させると.一万匹に増加するそうです。また別の例では、卵を持った1匹のダニをフトンにいれ、上記環境で3ヶ月経過させると3万匹程度に増殖するそうです。
- ヒトに与える害は、チリダニのように、フンや死骸がアレルゲンとなり、いろいろなアレルギー性疾患を引き起こすものと、ツメダニのように直接ヒトを刺すものとに分けられます。
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ダニ対策
- 掃除機をかける。
- 畳やじゅうたんに限らず表面についたダニ,フン,死骸,餌となるフケ、アカ、食品カス等をとるのに有効です。
掃除機をかけるコツは,ゆっくりと移動させ(1畳あたり30〜50秒)、一度吸い込んだダニのフンを排気口からばら撒かないようにするため集塵袋を目の細かいもの(ダニ用)にする。
- 室内の湿度を下げる。
- 床下の換気をよくする、風穴の前に植木鉢等をおかない。
除湿機、エアコン、換気扇などを使用して湿度を下げる。
晴れた日にはできるだけ窓を明け換気をよくする。
フトンはできるだけ頻繁に天日干しする。
畳の上にじゅうたんなどを敷かない。
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畳はダニの発生源?
- 中世ヨーロッパではネズミは小麦畑の小麦から発生する、涌くと信じられていました。
しかし今では、それが間違った考えであった事を誰もが知っています。
ダニも生物学的には畳から発生(産出する、産まれ出る)しません。
- 畳はダニの繁殖場所であって発生源ではありません。
畳は、 じゅうたん、ぬいぐるみ、ふとん、等とくらべると平米あたりのダニ存在数はかなり低いものです。
しかしダニが発見された時の苦情は畳に集中しているのが現状です。
これはじゅうたん等のダニは目に付きにくい、また工場生産の石油化学製品からダニがでるわけがないが、ワラ(植物、自然素材)を使う畳ははじめからダニがいるだろう、という消費者の思い込みによるものです。
世界的なダニの分布や日本国内の和室のない住宅にもダニが存在していることを考慮に入れますと、畳をダニの発生源とするのは疑問です。
- つぎに考えなくてはいけないことは、いつどこからダニは畳に侵入し増殖を始めるのかです。
田んぼからか、床製造会社の製造過程か、倉庫の中か、流通の途中か、我々畳屋の店舗でか、畳搬入時か、そして消費者の使用が始まってからか。
これを特定することは現実的には不可能です、なぜなら世界中にダニは存在し、たった数匹のダニ(ほこり0.1gにも満たない)は数ヶ月で数万匹に増殖します。 このホコリ0.1gが、いつどこでつくかを特定できるものではありません。
- しかし畳やさんは搬入時にダニゼロを目指す必要と義務がありなおかつ、消費者の使用中にダニが出にくくする努力をしております。
製造過程の熱処理、含水分量15%以下、防虫剤の混入、防虫紙、等の効力、期間を考えに入れますと、搬入時にはダニが存在しにくい環境ではないでしょうか。
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建築工法との関係
- 近年の建築はアルミサッシの普及等により機密性が高くなっています。加えてマンション等、鉄金コンクリートの住宅では新築時にかなりの含水分量があります。
- 木造建築におきましても、和室の壁に吸水性のないクロス張、畳床下に天然木を使用せず、合板で張っているばあいがよくあります。
- 経験的に合板下地でワラ床を使用すると畳が湿け、ダニが繁殖しやすいことを知っています。
- 天然木には、湿度の変化による木の伸縮によるエアコン機能があり、また、針葉樹にはヒノキチオールのような化学成分があり、虫を寄せ付けにくいからかもしれません。
- しかし工費、工法の関係上、合板下地、モルタル下地、で施工する場合、建築会社等とダニの発生率について説明をし、防虫加工が必要です。
- 最近では基礎に風穴を開けるのではなく、床下を全面コンクリートにし基礎の上にラバーを何箇所か載せる全周換気工法などで施工され床下換気に期待が出来ます。
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地域環境による発生の差
- ダニの発生は、地域環境によりかなり差があります。
同時期、同じ仕様の畳を納入しても、ダニが大繁殖する地域とそうでない地域に分かれます。
あらかじめ危険な地域を知り、対策が必要です。
- 高い山を背負う地域では、霧が発生しやすく湿度が高くなりがちです。このためクーラーは設置しなくても除湿機を備えている住宅はかなりあるようです。
- 山沿いの地域、もともと沼だった地域、水田の多い地域、など工事する場合防カビ、防ダニの徹底が必要です。
- 又知名にさんずいや田の字、などがつく地区には特に注意が必要です。
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カビの発生
- まず、カビはどこにでもたくさん存在していることを認識しましょう。
- 土や空気中にたくさん散在し、湿度が70%以上になると発生が始まります。
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カビの発生を防ぐには
- 室内の風通しを良くし、換気することを心掛けましょう。
- 抗菌剤クリーンシャワーで畳に抗菌抗カビ処理をしましょう。
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カビが発生してしまったら
- 漂白剤を水で薄め、雑巾で表面のカビを良く拭き取り、次に消毒用アルコールを布に浸み込ませて丁寧に拭き取ろう! (漂白剤は有効濃度5%以下にして下さい)
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