バケさんの趣味の部屋(電子工作)
 
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コンデンサに交流電流を加える (こんでんさにこうりゅうでんりゅうをくわえる:C004)

コンデンサに流れる電流と両端の電圧は、図2−4(b)のように波形がずれます。
これを位相がずれるといいます。
コンデンサでは電流の位相が電圧の位相π/2(ラジアン)進みます。
交流の電流iと電圧V1にもオームの法則が成立し、V1=Ziとなります。
Zは抵抗に相当するものでインピーダンスといいます。
インピーダンスZは位相も考慮する必要があるので、複素数で表されます。
ここでの電圧V1、電流iも複素数です。
位相を考慮しないとき、つまり大きさ(振幅)だけを考慮した場合は、コンデンサの電流iと両端電圧V1の関係は以下になります。

 ただし、f:周波数[Hz]、C:コンデンサの容量[F]
これより、1/(2πfC)は抵抗に相当するのがわかります。
また容量が大きくなるほど、周波数が高くなるほど、コンデンサに流れる電流が大きくなるのがわかります。
直流、つまりf=0の時はi=0になります。

2.コンデンサ

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コンデンサに流れる過渡電流はt=CRの時定数をもつ (こんでんさにながれるかとでんりゅうはt=CR:C005)

コンデンサに直流は流れません。
一時的には図2−5(c)のように流れます。
この回路ではコンデンサ両端の電圧が徐々に上がっていきます。
t=CRで最終電圧の(1−e^−1)≒0.63になります。
CRという値は時間の次元をもっており、時定数(じていすう)と呼ばれます。
コンデンサの両端電圧が徐々に上がるような回路は、タイマ回路や発信回路に使われます。
そのとき時定数CRが目安になります。


2.コンデンサ

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コンデンサの回路図記号 (こんでんさのかいろずきごう:C002)

2.コンデンサ、 コンデンサ

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コンデンサの概要 (こんでんさのがいよう:C000)

コンデンサは電気をためるものです。
どれだけ電気をためられるかを表すのが静電容量です。以降、単に容量とします。
キャパシタンスともいいます。
単位はF(ファラッド)です。
1Fは「1クローンの電荷を充電したとき、両端間に1Vの電圧を生じる容量」です。
コンデンサの容量は電極面積に比例し、電極間距離に反比例(図2−1)します。
また電極間に誘電体をはさむ事により、容量を大きくします。
誘電体の種類により、いろんなコンデンサができます。

コンデンサの主な使われ方は以下のとおりです。
・直流をカットして交流だけを通す。
・高い周波数の電圧を抑える。
・抵抗と組み合わせて時定数回路を構成する。
・交流回路の容量要素として使う。例えばフィルタを構成する。

2.コンデンサ

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コンデンサの容量は3桁表示・・・その読み方は? (こんでんさのようりょうは3けたひょうじ:C001)

コンデンサの容量は3桁表示です。
ただし電解コンデンサや100pF以下のセラミック・コンデンサなどは、そのまま値を表示します、。
読み方はチップ抵抗と同じです。
最初の二つは有効数字、最後の一つは乗数です。
単位はpFです。

例えば
105は10×10^5=1000000pF=1μF
472は47×10^2=4700pF=0.0047μF
となります。
3桁の数字の後に続く記号があれば、それは許容差(表2−1)を表します。

2.コンデンサ

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高周波数特性に優れるセラミック・コンデンサ (こうしゅうはとくせいにすぐれるせらみっく・こんでんさ:C006) New!!

セラミック・コンデンサは、セラミックの誘電体を電極ではさんだ単純な構造をしており、高周波特性に優れています。
高周波回路のコンデンサは、ほとんどがセラミックです。
セラミック・コンデンサには、温度補償型と高誘電率型があります。
温度補償型は例えば0±250ppm/℃と、温度特性は良いのですが、容量範囲は1p〜1000pFぐらいで大きい容量はありません。
高誘電率型は100p〜0.1μFと、大きい容量がありますが、温度特性は例えば+30%、−80%というように悪く、温度で容量が大きく変化します。

2.コンデンサ

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抵抗値を表すマーキング「カラーコード」 (カラーコード:R005)

リード型の抵抗の値を表示するにはカラーコードが使われます。

●炭素皮膜抵抗
4本の色帯表示です。
炭素皮膜抵抗の許容差は、ほぼすべて±5%なので最後が金になっています。
ですから金色の帯の逆から読みます。
例えば
黄、紫、赤、金なら
47×10^2=4700Ω=4.7kΩ
赤、赤、黒、金なら
22×10^0=22×1=22Ω
になります。

●金属皮膜抵抗
5本の色帯表示です。
許容差を表す色帯がほかのものより太くなっているので、太い帯びの逆側から読みます。
例えば
黄、紫、黒、赤、茶なら
470×10^2=4700Ω=47kΩ
茶、黒、黒、黄、茶なら
100×10^4=1000000Ω=1MΩ
となります。
許容差は茶なので±1%です。

1.抵抗チップ抵抗の3桁表示の意味

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