数字 |
0.はじめに (0.はじめに)
この電子部品ポケット・ノートはトランジスタ技術40周年特別付録の電子部品ポケット・ノートを参考にして作成しています。
こんな便利なものをWEB上で検索&参照できたらいいなぁと思い作成を始めました。
実際の付録は写真をたくさん使用してわかり易く説明がしてあります。
自分の手持ちの部品点数が少ないので写真については実現できません。
その辺りは、実際の付録を手に入れてみてください。
バケさんの趣味の部屋 管理人 バケさん
1.抵抗 (1.:1)
・抵抗の概要
・基本中の基本・・・オームの法則
・抵抗による電圧の分圧
・LEDに流れる電流を抵抗で制限
・抵抗による電流−電圧変換
・抵抗値をあらわすマーキング「カラーコード」
・抵抗器やコンデンサの標準数列であるE系列の値
・チップ抵抗の3桁表示の意味
・単位の接頭辞
・抵抗の構造
・ほか
→抵抗の概要、 基本中の基本・・・オームの法則、 抵抗による電圧の分圧、 LEDに流れる電流を抵抗で制限、 抵抗による電流−電圧変換、 抵抗値を表すマーキング「カラーコード」、 抵抗器やコンデンサの標準数列であるE系列の値、 チップ抵抗の3桁表示の意味、 単位の接頭辞、 抵抗の構造
[←先頭へ]2.コンデンサ (2.:2)
・コンデンサの容量は3桁表示・・・その読み方は?
・コンデンサの回路図記号
・定格電圧は記号で表されることも
・コンデンサに交流電流を加える
・コンデンサに流れる直流過渡電流はt=CRの時定数をもつ
・高周波特性に優れるセラミック・コンデンサ
・ほか
→コンデンサの概要、 コンデンサの容量は3桁表示・・・その読み方は?、 コンデンサの回路図記号、 定格電圧は記号で表されることも、 コンデンサに交流電流を加える、 コンデンサに流れる過渡電流はt=CRの時定数をもつ、 高周波数特性に優れるセラミック・コンデンサ
[←先頭へ]3.コイル (3.:3)
・コイルに流れる電流と電圧の関係
・コイルのインダクタンスは巻き線の2乗に比例
・インダクタンス表示の読み方
・コイルの回路図記号
・コイルに交流電流を加える
・コイルに直流電流を加える
・コイルの色々
・コイルの等価回路
4.トランス (4.)
・電圧と巻き数比の関係
・励磁電流とは
・トランスには漏れ
E |
抵抗器やコンデンサの標準数列であるE系列の値 (Eけいれつ:R006)
普通の抵抗値の範囲は1〜1MΩです。
この範囲ならどんなあたいも有るかというと、そうではありません。
47kΩとか68kΩとか、一見、中途半端な値しかありません。
これはE系列という等比的な数列の値を使っているからです。
例えば、E12では、1から10を12間隔に等比で分割します。
ですからその比の値は10の12乗根になります。
表1−2に、良く使うE6、E12、E24系列を示します。
ほかにもE48、E96、E192などがあります。
→1.抵抗
[←先頭へ]L |
LEDに流れる電流を抵抗で制限 (LEDにながれるでんりゅうをていこうでせいげん:R003)
LED(発行ダイオード)に流れる電流を制限する例です。
抵抗Rがなければ無限大の電流が流れ、LEDが壊れてしまいます。
電流Iは抵抗Rによって図中の値に制限できます。
Vfは赤色LEDで1.8〜2.0Vぐらいです。
→1.抵抗
[←先頭へ]あ |
基本中の基本・・・オームの法則 (おーむのほうそく:R001)
抵抗に流れる電流、抵抗両端の電圧は、オームの法則から求めることができます。
抵抗の値を決定する際、最も重要で基本となる法則です。
オームの法則から、1Vの電圧で1Aの電流が流れる抵抗を1Ωと定義できます。
か |
コンデンサに交流電流を加える (こんでんさにこうりゅうでんりゅうをくわえる:C004)
コンデンサに流れる電流と両端の電圧は、図2−4(b)のように波形がずれます。
これを位相がずれるといいます。
コンデンサでは電流の位相が電圧の位相π/2(ラジアン)進みます。
交流の電流iと電圧V1にもオームの法則が成立し、V1=Ziとなります。
Zは抵抗に相当するものでインピーダンスといいます。
インピーダンスZは位相も考慮する必要があるので、複素数で表されます。
ここでの電圧V1、電流iも複素数です。
位相を考慮しないとき、つまり大きさ(振幅)だけを考慮した場合は、コンデンサの電流iと両端電圧V1の関係は以下になります。
ただし、f:周波数[Hz]、C:コンデンサの容量[F]
これより、1/(2πfC)は抵抗に相当するのがわかります。
また容量が大きくなるほど、周波数が高くなるほど、コンデンサに流れる電流が大きくなるのがわかります。
直流、つまりf=0の時はi=0になります。
コンデンサに流れる過渡電流はt=CRの時定数をもつ (こんでんさにながれるかとでんりゅうはt=CR:C005)
コンデンサに直流は流れません。
一時的には図2−5(c)のように流れます。
この回路ではコンデンサ両端の電圧が徐々に上がっていきます。
t=CRで最終電圧の(1−e^−1)≒0.63になります。
CRという値は時間の次元をもっており、時定数(じていすう)と呼ばれます。
コンデンサの両端電圧が徐々に上がるような回路は、タイマ回路や発信回路に使われます。
そのとき時定数CRが目安になります。
コンデンサの回路図記号 (こんでんさのかいろずきごう:C002)
→2.コンデンサ、 コンデンサ
[←先頭へ]コンデンサの概要 (こんでんさのがいよう:C000)
コンデンサは電気をためるものです。
どれだけ電気をためられるかを表すのが静電容量です。以降、単に容量とします。
キャパシタンスともいいます。
単位はF(ファラッド)です。
1Fは「1クローンの電荷を充電したとき、両端間に1Vの電圧を生じる容量」です。
コンデンサの容量は電極面積に比例し、電極間距離に反比例(図2−1)します。
また電極間に誘電体をはさむ事により、容量を大きくします。
誘電体の種類により、いろんなコンデンサができます。
コンデンサの主な使われ方は以下のとおりです。
・直流をカットして交流だけを通す。
・高い周波数の電圧を抑える。
・抵抗と組み合わせて時定数回路を構成する。
・交流回路の容量要素として使う。例えばフィルタを構成する。
コンデンサの容量は3桁表示・・・その読み方は? (こんでんさのようりょうは3けたひょうじ:C001)
コンデンサの容量は3桁表示です。
ただし電解コンデンサや100pF以下のセラミック・コンデンサなどは、そのまま値を表示します、。
読み方はチップ抵抗と同じです。
最初の二つは有効数字、最後の一つは乗数です。
単位はpFです。
例えば
105は10×10^5=1000000pF=1μF
472は47×10^2=4700pF=0.0047μF
となります。
3桁の数字の後に続く記号があれば、それは許容差(表2−1)を表します。
高周波数特性に優れるセラミック・コンデンサ (こうしゅうはとくせいにすぐれるせらみっく・こんでんさ:C006)
セラミック・コンデンサは、セラミックの誘電体を電極ではさんだ単純な構造をしており、高周波特性に優れています。
高周波回路のコンデンサは、ほとんどがセラミックです。
セラミック・コンデンサには、温度補償型と高誘電率型があります。
温度補償型は例えば0±250ppm/℃と、温度特性は良いのですが、容量範囲は1p〜1000pFぐらいで大きい容量はありません。
高誘電率型は100p〜0.1μFと、大きい容量がありますが、温度特性は例えば+30%、−80%というように悪く、温度で容量が大きく変化します。
抵抗値を表すマーキング「カラーコード」 (カラーコード:R005)
リード型の抵抗の値を表示するにはカラーコードが使われます。
●炭素皮膜抵抗
4本の色帯表示です。
炭素皮膜抵抗の許容差は、ほぼすべて±5%なので最後が金になっています。
ですから金色の帯の逆から読みます。
例えば
黄、紫、赤、金なら
47×10^2=4700Ω=4.7kΩ
赤、赤、黒、金なら
22×10^0=22×1=22Ω
になります。
●金属皮膜抵抗
5本の色帯表示です。
許容差を表す色帯がほかのものより太くなっているので、太い帯びの逆側から読みます。
例えば
黄、紫、黒、赤、茶なら
470×10^2=4700Ω=47kΩ
茶、黒、黒、黄、茶なら
100×10^4=1000000Ω=1MΩ
となります。
許容差は茶なので±1%です。
た |
チップ抵抗の3桁表示の意味 (ちっぷていこうの3けたひょうじのいみ:R007)
チップ抵抗には3桁の数字が書かれています。
それぞれの値はカラー・コードと同じ意味を持ちます。
つまり最初の二つは有効数字、最後の一つは乗数です。
たとえば
473なら47×10^3=47000Ω=47kΩ
101なら10×10^1=100Ω
100なら10×10^0=10Ω
です。
単位の接頭辞 (たんい:R008)
単位にはkやmなどの文字(接頭辞)が付きます。
kgやmmといった具合です。
Ωやコンデンサの静電容量の単位F(ファラッド)でも同じです。
1kΩは1000Ω、1μFは0.000001Fです。
→1.抵抗
[←先頭へ]定格電圧は記号で表されることも (ていかくでんあつはきごうであらわされることも:C003)
コンデンサには定格電圧があります。
普通ディレーティング(定格軽減)して、定格電圧の50〜70%以下の電圧で使用します。
定格電圧は表2−2のように記号で書かれているときもあります。
→2.コンデンサ、 コンデンサ
[←先頭へ]抵抗による電圧の分圧 (ていこうによるでんあつのぶんあつ:R002)
R2両端の電圧は、R1が無限大のとき0V、R1がゼロのときVs[V]です。
ですからR1を変化させると、R2両端電圧を0〜Vs[V]の任意の値に出来ます。
これは非常に重要な抵抗の使用例です。
→1.抵抗
[←先頭へ]抵抗による電流−電圧変換 (ていこうによるでんりゅう−でんあつへんかん:R004)
図1−4のトランジスタの出力は電流です(コレクタ電流)。
その電流を抵抗で電圧に変換します。
→1.抵抗
[←先頭へ]抵抗の概要 (ていこうの概要:R000)
抵抗は電流を流れにくくする部品です。
抵抗の主な使われ方は以下の通りです。
・電流を制限する。または電圧から必要な電流を得る。
・電圧を分圧して、任意の電圧を得る。
・電流を電圧に変換する。
抵抗の構造 (ていこうのこうぞう:R009)
リード型の抵抗では図1−6のように、円筒状のセラミックの表面に抵抗体の皮膜を形成しています。
抵抗値を調整するために、らせん状に抵抗体が削られています。
図1−7はチップ抵抗の場合です。
同じくセラミックの板の上に抵抗体の皮膜が形成されています。
抵抗体の皮膜によって特性が変わります。
・炭素皮膜:最もよく使われます。
・金属皮膜:安定性に優れており、精密な抵抗に使われます。
・酸化金属皮膜:耐熱性に優れています。
・メタル・グレーズ皮膜:ガラス粉と金属粉を混合焼結したものです。
チップ抵抗に使われます。
チップ抵抗の形状は図1−7のLとWの大きさで呼ばれます。
例えば
3216はL=3.2mm、W=1.6mm
2012はL=2.0mm、W=1.25mm
です。
現在、最も小さいのは
0603でL=0.6mm、W=0.3mm
です。
→1.抵抗
[←先頭へ]